マンジャロについて
マンジャロは2型糖尿病の治療薬として国内で承認されている医薬品です。
GIPとGLP-1の二つのホルモンに作用して、インスリンの分泌を促進させます。血糖値が高いときにインスリンの分泌を促進するため低血糖になりにくく、安全に使えることが特徴です。
マンジャロは週1回の注射で、以下のような効果を期待できます。
- 体重減少
- 血糖値改善
- 食欲抑制
- 満腹感亢進
- 脂肪燃焼
オンライン診療について
当院では、マンジャロはオンライン診療でのみ処方を行っております。
マンジャロの効果
臨床試験では、6ヶ月後に平均7〜11kg程度の減量が報告されています。
具体的には開始後2~4週間で食欲低下を感じ始め、通常3〜6ヶ月かけて徐々に体重は減少します。ただし、効果の現れ方には個人差があります。投薬終了後にリバウンドする可能性もありますので、バランスのとれた食事や運動など生活習慣の改善も併せて継続的に行っていくことが大切です。
投薬スケジュール
マンジャロは自宅で週に1回、お腹か太ももに皮下注射します。
投薬は週1回2.5 mgの導入用量から開始します。週1回2.5 mgを4週間続けた後、週1回5 mgの維持用量に変更します。
希望体重や副作用等を考慮し、2.5㎎で維持することも可能です。
注射を忘れた場合は、次回投与までの期間が3日間(72時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与します。次回投与までの期間が3日間(72時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与してください。
マンジャロの料金(自費診療)
4本(1か月分)あたりの料金です。
薬剤の配送料は料金に含まれます。
用量 | 料金(税込) |
2.5㎎ | 20,000円 |
5㎎ | 32,000円 |
マンジャロの副作用
●胃腸症状
吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲不振、消化不良などの胃腸症状があらわれることがあります。
これらの副作用はマンジャロを初めて使用するときや、投与量を増やしたときに、特に起こりやすくなります。
胃腸症状が出ている場合は、揚げ物など脂肪の多い食品を避け、1回あたりの食事量を減らし、満腹感を感じたら食べるのをやめるようにしましょう。
市販の屯服薬をご使用いただいて問題ありません。
重篤な症状がある場合や強い腹部痛がある場合には医師にご相談ください。
●低血糖
低血糖を起こしにくい薬剤ですが、他薬剤との併用で低血糖を起こす場合があります。
以下のような低血糖症状を疑う症状を認めた際には、糖分(角砂糖、飴、ジュースなど)を摂取した上で、速やかに医師にご相談ください。
- 冷や汗
- 動悸
- 顔面蒼白
- 脈が速くなる
- 手足のふるえ
- 眠気(生あくび)
- 頭痛
- 目のかすみ
- 空腹感
- 意識を失う
- 異常な行動
- けいれん
●重篤な副作用と症状
副作用 | 症状 |
アナフィラキシー | じんましん、目・口周りの腫れ、呼吸困難等 |
急性膵炎 | 発熱、上腹部の持続的な腹痛、嘔吐 |
胆石症や胆嚢炎 | 右上腹部の痛み、胆汁性嘔吐、黄疸 |
マンジャロ使用に関する注意点
●併用注意
臨床試験において、マンジャロとピル(経口避妊薬)、ワーファリンを併用することは、ピルやワーファリンの効果を減弱させることが判明しています。これらはマンジャロの胃腸の働きを抑え、吸収を遅らせる効果のために起こります。
低用量ピル内服中の方は、マンジャロ開始時や容量変更時に避妊効果が不十分となる可能性があります。内服開始後及び容量変更後1か月間は、コンドーム等での避妊を併用して行いましょう。
ワーファリン内服中の方は、マンジャロ使用開始前に必ず主治医にご相談ください。
●使用禁忌
以下に該当する方へ処方することができません。
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
- 妊娠中・授乳中、または2カ月以内に妊娠を希望されている方
- 1型糖尿病の方、他のGLP-1 受容体作動薬やインスリン使用中、糖尿病治療薬を使用中の方
- 重篤な胃腸障害や膵炎の既往がある方
- 重度の腎機能障害、肝機能障害のある方
- 甲状腺髄様がんまたはその家族歴のある方
- 18歳未満の方